恐るべし!給食スパゲッティ看板に「関西唯一の味」とある南森町の人気店。噂では中毒気味になっている者までおるらしい。この海原、興味津々で訪れることにした。 メニューを見て驚く。カルボナーラ、ボンゴレ、バジリコなどといったイタリアンの定番も、たらこなど和風スパの定番もまったく無いのだ。ミネレーゼ、バイキング、インディアンなどと見慣れない名前、下の説明を見ると、ウインナーだの目玉 焼きだのトンカツだのと、おおよそスパゲティにふさわしくないものが並んでいる。 期待と不安に胸が高鳴るひまもなく、わりとすぐに皿が出てくる。こんもり盛り上がった麺の山の上に、とろみのある茶色いソースがたっぷりかけられ、さらに上にはフライや目玉 焼きが本当に載っている。しかも同じ皿の上にパンが一切れとキャベツの細切りも添えられているのだ。 「なんじゃあこりゃああー!」と松田優作になって食べる。期待以上というか不安以上の奇妙キテレツなものだ。ぶっとい麺はコシがないのにやけに堅い。トマトソースにしては妙に茶色いなあと思ったソースは独特の風味がする。まさかと思ったがやっぱり、 食べながら思い出すのは小学校のころ食べさせられた学校給食のスパゲティ。家でもごちそうなどなかったあの時代、それでも給食だけはいやだった。『思えば日本は豊かになったなあ…』そんな感慨に浸らせてくれる(しかも高い金を払って)貴重な店である。
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